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コラム・豆知識~形成外科 編

コラム・豆知識~形成外科 編

粉瘤(ふんりゅう)について

粉瘤というのは皮膚にできる良性の腫瘍です。体中どこにでもできますが、多いのは背中と顔(とくに頬と耳たぶ)です。お尻や脚の付け根にできることもあります。「脂肪の固まり」などといわれますが、皮膚の下に袋ができて中にお粥のようなアカや皮脂が詰まっています。皮膚の下に硬い塊として触れ、絞ると悪臭のある白い物質が出ることもあります。通常は痛みや圧痛はありません。しかし、ばい菌が入って化膿してくると膿が溜まって赤くはれて痛みが出てきます。良性の皮膚腫瘍で通常は大きくなる前に化膿してしまうことが多いので、あまり大きくはなりませんが、放っておくと次第に大きくなってきます。大きなものは野球のボールくらいになることもあります。

治療法ですが、化膿していないものは手術で切除することです。まず、局所麻酔をして袋をすべて切除します。その後ていねいに縫合して終了します。手術時間は20分くらいです。抜糸は場所によって違いますが、一週間ほどです。1~2日すればシャワーや入浴も可能です。化膿しているものは、まず皮膚切開をして膿を出してしまいます。しばらく消毒をして、炎症がなくなった時点で袋を切除する手術をします。袋を取らないとまた再発してくるからです。傷跡は3ヶ月くらいは赤くて硬くなっていますが、徐々に白くやわらかくなって目立たなくなります。手術をして皮膚を傷つける以上必ず傷跡は残ります。そしてできるだけ目立たない傷跡にすることが我々形成外科の仕事です。そのためにていねいに縫合したり、シワに沿った傷にしたりします。

粉瘤は形成外科ではよく見られる皮膚の腫瘍です。化膿してから来院される方が多いのですが、小さいうちに、そして化膿しないうちに切除してしまうほうが早くよくなりますし、傷も小さくて目立たない傷になります。

 

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