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コラム・豆知識~形成外科 編

コラム・豆知識~形成外科 編

粉瘤(ふんりゅう)を知っていますか?

これは、皮膚表面にできる腫瘤(しゅりゅう、おでき)の一つで、半球状に少し皮膚から隆起していて、触るとコリコリとしているものです。そして、強く押されたりして表面が破れると、中から悪臭のあるお粥のようなものがでてきます。つまり、皮膚表面にできた袋の中にこのお粥のようなものが詰まったものなのです。また、腫瘤の表面上に点状にへそのようなくぼみがみられることもあります。初めは、ほんの5mm位で小さいのですが、何年かそのままにしておくと、だんだんと大きくなってきます。悪性の腫瘤ではないのですが、しばしば外来を訪れる患者さんでみられるものです。どこにできるかというと、顔(とくに、あご、首、耳の周り)や頭にできることが多いのですが、背中、お尻、手足など体中どこにでもできます。これ自体は、痛みはないのですが、感染を起こして膿がたまってくると、痛みがでて、赤く腫れてきます。こうなってから外来を訪れる患者さんがほとんどです。

治療法は、手術によって切ってとるしかありません。ただ、袋ごとすべて取ってしまわないと再発することがあります。また、感染を起こしたものでは、中に膿がたまって膨らんでいるため、袋ごと取ることはできません。この場合には、表面を少し切って、膿を出してしまうしかありませんが、袋が残っているため再発することがあります。再発しないようにするには、抗生物質を服用したりして感染を抑え、袋が小さくなるのを待ってから袋を取るようにします。だから、できれば、感染を起こさないうちにとってしまう方が、傷も小さくてすみますし、手術のあとの治りもよいのです。

また、外傷性のアテローマというのもあります。これは、ケガのあとにできる粉瘤で、手のひらや足の裏、ひざなどにみられ、痛みを伴うことがあります。これもやはり治療法は切って取るしかありません。

 

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