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コラム・豆知識~形成外科 編

コラム・豆知識~形成外科 編

やけどの話(その1)

やけどは普段の生活の中でもよくあるケガの一つです。みなさんも今までに一度位はやけどをしたことがあると思います。

やけどの原因としては、熱湯、熱い汁、てんぷら油、によるものがもっとも多く、次にストーブ、スチーム、炉、あんか、こたつなどによるものが多くなっています。

年齢別にみると、発生年齢は子供から老人までありますが、10歳以下、とくに5~6歳の子供に一番多くなっています。

次に、やけどの深さですが、よくいわれる通り、浅い順にI度、II度、III度があります。普段よく起こるのは、ほとんどI度とII度です。

I度のやけどというのは、一番浅いやけどで、皮膚が赤くなるだけのものです。最もよくみられるものでは、海水浴にいったときの日焼けです。皮膚の表面の表皮(ひょうひ)と呼ばれる層までのやけどです。これは、数日で治ってしまい、あとは残りません。でも、色素沈着や、シミになることがあります。

III度のやけどになると、皮膚の表皮の下の真皮(しんぴ)といわれる層までやけどが達していて、水疱(みずぶくれ)ができます。そして、II度のやけどの中でも浅いものと、深いものがあります。浅いものの場合は、真皮の浅いとこらまでのやけどで、だいたい2週間で乾いてしまいケロイドのようなあとにはなりません。II度の深いものになると、真皮の深いところまでやけどは達していて、やけどの広さにもよりますが、ずっとジクジクしている状態が続いて、乾くまでに1ヶ月以上かかってしまいます。そして、乾いた後もケロイド状のあとになってしまいます。つまり、あとになるかならないかは、ここが境目になるということです。従って、II度の浅いものか深いものかを見分けることが大切になります。しかし、これを見分けるのは、やけどをした最初の時期には結構難しいこともあります。水疱の中の状態や、痛みの様子などが指標になります。痛みが少ないときはかえって深いのです。また、やけどをしてから放っておいて化膿したりすれば、最初は浅いやけどでも深くなってしまいます。

やけどは、まずやけどをしないことが大切です。でも、やけどをしてしまったときにはよく冷やすことです。冷やすことによって痛みもやわらぎますし、それ以上深いやけどになることを防ぐことが出来ます。やけどをしたあとの治療の仕方によってはもっと深いやけどになってケロイドのようなあとになってしまったりもします。

 

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